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パイプオルガンを巡る旅2017-10-15〜16 | |||||
長崎での演奏のはずだったのに向かうは福岡女学院。私が今ひとつ地理に明るくない春日大野城エリアだったけど、スマフォナビの力も借りつつぐるっと回ってどうにか時間ぴったりに到着。舞台袖に通じる裏口から入り大きな扉を抜けるといきなりステージで、初めて間近にするパイプオルガンの大きさに驚く。オルガンを据え付けるのはビルディングって言うくらいだもんねと、おののいている私の横で真希さんが笑う。
時間がないので練習を始める真希さんがコンソールの椅子に座り、おもむろに音を出す。少し離れたところから見ているとまるでガンダムか宇宙戦艦ヤマトのコクピットだ。なんだこの感覚は。人間とメカが一体化した途端に存在感が爆発する。
しばらく圧倒されて借りてきた猫状態だったけど、段々と知的好奇心がムクムクと湧き立ち、ホールの中を歩いて気持ちのよいポイントを探す。素晴らしいオーディオセットと同じように二等辺三角形の頂点あたりに立つと音が素晴らしく広がる。直接音や反射音や残響が入り乱れて音に満たされる。包まれる。飛べそうになる。
・・・・・バンメシはモツ鍋でした。
久しぶりに酒を交わしゆっくり語り合った一夜が開け、翌朝はまた7時から練習を始めた傍でオルガンの隙間から中を覗き込んでどんな仕組みになっているのかと好奇心の塊になっていると内部に明かりが灯った。ふと見ると専属オルガニストの方が気を利かせてスイッチを入れてくれたようで恐縮しつつもあちこちまた覗いて回る。ふ〜む、よくわからん。基本構造を調べてくればよかった。
雨の九州道長崎道を走って到着した活水女子大学看護学部で2台目のオルガンに対面。書き忘れたけど、1台目のはフランス製だけどドイツのある特定の(詳細思い出せない)曲に合わせた調律を施されたオルガンだとのことで、それに対してここのは日本製だと聞いて驚く。これまた特殊なチューニングで、メモしなかったので詳細は全く思い出せませぬ。平均律ではないとだけは耳が覚えてるけど圧倒的に知識不足でお恥ずかしい。
早速練習が始まり気持ちのよい場所を探してウロウロするもなんとなく音が硬い気がする。あとで聞いたところオルガン自体がまだ新しい上に、この夏休みの間はおそらくあまり弾かれなかったのだろう。もしまたこのオルガンの音を聞く機会に恵まれると経年変化がわかって面白いと思う。とは言え1時間も経つと少しずつだけど柔らかくなってきたのを感じる。連日の雨で湿度の影響もあっただろうし。とにかくまたいつかお会いしたい一台。
そしてまたワレワレは雨の高速を走るのである。目指すは有名な長崎のオランダ坂の上の活水女子大学の東山手キャンパス。
ここでもすぐに練習が始まる。オルガニストの旅は過酷なのであると否が応でも知らされる。 パネルを開けるとコンソールにはたくさんスイッチがあった。 振り返るとこんな立派なトラス構造が眼に入ってくる。ここは大チャペル。
おぉ、電気仕掛けだ。興味津々のおっさんに素早く変身する。ぶぉぉぉんと低音が響く。頭のなかでヤマトの交響曲が響く。文章が細切れになる。
お忙しい中を1933年に作られた小チャペルや、シンボルである六角堂内部の祈祷室へ案内していただく。そこは卒業生でも知らない人は知らないとのこと。上の写真が独特な雰囲気を醸している小チャペル。祈祷室は流石に撮影を遠慮しました。
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