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肉体労働美食倶楽部
美味いものにありつきたければ食べる前に肉体労働で筋肉を使い汗を流すのが基本である。まつを氏の掲げた肉体労働プロジェクトの一部始終を、全身筋肉痛と寡黙に戦いながら書き綴った大人の遊びの記録。
前夜祭2007-02-23

大の男も肉体労働の前には心の準備が必要なのである。そういう言い訳を心の中で呟きつつ長崎ランタンフェスティバルを楽しんだ。家族を残してひとりだけ遊びまわっているのが少し引っかかるが、大人の男には大事な付き合いというものがあるのだよ。その内君にもきっと解る時が来るさ。などと小さな錦の御旗をぶんぶんと振り回しながらあたりが薄暗くなる頃に氏の行きつけである酒屋の一角に腰を据える。酒屋で呑むということは見渡せば当然全部酒なのだ。酒飲みには堪らないシチュエーションに万歳。まずビールで明日の作業が無事に終わるようにと願いながら乾杯。アテは乾き物。いい感じのスタートである。ほどなく合流したdaiさんとすっかり暗くなったのを確認して中央公園までゆらゆらと歩く。

諏訪の杜 ハトシと老酒とまつを氏 まのじ姉さん登場 千と千尋の世界

祭りの喧騒が聞こえてきて気持ちが高ぶってきた。爆竹も聞こえる。いいぞいいぞ。会場を一回りしてからまずは会いたかったハトシを食す。綺麗なランタンの灯りではいくら眺めていても腹は膨れないのだ。男も花より団子でいいじゃないか。華僑の人の祭りなので老酒をちびりちびり。祭りの喧騒を背に焼き牡蠣屋のテーブルで宴の始まり。ゴルビーさんも加わり牡蠣だハトシだ鯨かつだえび煎餅だと叫ぶ。蛇踊りの掛け声の「もってこ〜いもってこい」に合わせて「酒もってこ〜いもってこい」と呟く。そうやっていい具合に出来上がった頃にまのじ姉さんが登場した。

豚てんこ盛り 濃い面々 今年の干支です 春です

マシンガントークといえばCafe氏というのが定説であったが、まのじ姉さんだったら互角に戦える気がするほどの言葉が飛び出してくる。いつか二人のマシンガントークバトルを見たいものである。などととろけて来た脳みそで考え優雅にうなずいて、時々質問をされる内気で無口で人見知りなまのじ姉さん(※ご本人談)も交えて酒を呑む。そうして湊公園へと河岸を変えて噂の豚てんこ盛りに合掌し写真を撮りつつランタンてんこ盛りを眺める。小腹がすいたところで透き通るピータンが絶品だった街の中華料理屋であれこれ突つきながら会話を楽しむ。

※註:上記、ご本人からの訂正依頼がありましたので謹んで訂正させていただきます。私の観察不足によりご登場の皆様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫びいたします。

積めるだけ積むぞ2007-02-24

実は出発前の夜から遠足前夜幼稚園児症候群だった。おかげでこの日も朝から絶好調で予定の一時間以上前から出発するほどの盛り上がりようであった。その勢いで早めに現場入りしてアレコレと物色していた中で見つけたのが下の左から二番目の物体である。路面電車がなくなって久しい街の住人には懐かしい電車の交差軌道にノスタルジーを感じた一瞬であった。

約2mの枕木山 鉄道の交差点 吊ります とにかく吊る

現場の枕木の山に圧倒されながらもプロの手を借りてキビキビと積み込む。私は山の上で玉掛けをアシストしつつ現場監督を勝手に拝命する。おかげでまた本職の土建屋に間違われてしまった。ま、何事も経験を積んでおくのは良いことで昔のアルバイトがこんなときに役に立つのが人生の妙なのである。地面の山がだんだん低くなりトラックの山が高くなって積み込み作業は終了。まつを氏の里山へ向かう。

これぞ共同作業 じわじわと デッキを作る 一面完成のポーズ

山の神様ご所望の枕木は全部で119本あった。重量はおよそ6トン。文明の利器を使えるのはここまでで後はひたすら人力で運び込む。二人一組で一本運ぶと暫く動けない状態。私は二本運んだところで左手の筋を痛めてしまってごめんなさいと呟きつつ基礎のレベルを出すdaiさんの手伝いに回る。今日は運ぶだけの予定だったのが、あれよあれよと言う間にデッキがカバノンの前に姿を現した。まったくもって贅沢な大人の遊びである。一部完成したデッキの前でポーズをとるdaiさんを写真に収めた後は当然のように乾杯となった次第である。さ〜て、今宵の酒は美味いぞ!

今日の料理人は?

労働が終わりお疲れ様の乾杯が終わったら当然次は美味いものが必要であるがしかし今宵は里山常連の料理人の方々の姿が見えない。これは一大事である。もし失礼でもあって第二次島原の乱でも起きたらまずいので、私が料理担当の手を挙げたのは出発の前日であった。コアメンバーの集う夜に変なものを出した日には私の命が危ないゾと思いパンツの紐を締めなおしながらてんぷらの準備をジワジワと始めた。う〜むと腕組みしてあれこれと手順を考えていたところにやんややんやと歓声が上がった。里山料理長オブ料理長のしんのじ氏ご夫妻が噂のちゃんぽん屋さんと化しての登場であった。

特製ちゃんぽん完成 一気に食す みんなで食す 冬は炉が嬉しい

すばやくマイボンベとハイカロリーコンロをセッティングしたかと思うと、山田鉄工所の打ち出し中華鍋が宙を舞い、的確な指示の元奥様の手で材料が投入され、あっという間に特製ちゃんぽんが振る舞われた。私の貧困な語彙では語り尽くせないほどの美味さ。滋味たっぷりの忘れられない味に感謝感謝。今まで食べていたちゃんぽんが一万光年の彼方に飛んで行った瞬間であった。しばしの感動の後に周りの皆さんの満足な顔に安心した私はハイカロリーコンロを借用して油温を上げにかかった。まずはこの前修行した海老を恐る恐る差し出す。「美味い」との言葉をいただきホッと胸を撫で下ろしながら調子に乗ってあれこれとてんぷらを揚げる。この日の初物はもうひとつ、椿の花のてんぷらであった。二三度失敗した後になんとか合格点を貰える様な料理になってきた。ほろ苦い味でなかなかオツなものであった。そんなこんなで里山の夜は更けて行ったのである。

しんのじご夫妻 深夜の客 カバノンの窓から 釜揚げうどん

深夜どこからともなく現れたねこと遊びながら、薪という名の丸太と炉で戦ううちに訪れてきた眠気と共にシュラフに包まって眠りについた。そして翌朝鶯の鳴き声に揺り起こされる幸せ。コンロに火を点けてダッヂオーブンいっぱいのお湯で釜揚げうどんを湯がく。それを蒸らす間に卵としんのじ氏の特製スープで天津飯(ライス抜き・笑)をしゃかしゃかと作る。料理をやらない人には上手く伝わらないだろうけど中華鍋が気持ちいい。お腹いっぱいの腹を抱えて里山をあとにした。次回は弁天様の中華風戦闘服大作戦の時にまたお邪魔します。最後になりましたがお世話になった皆様に感謝。

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