東京に行ったらどこに行きたい？　と訊いたところ、いの一番に「パンダ！」と叫び、次に「浅草寺の線香の煙を頭に浴びたい！」だった散財弁天様。パンダは寒いから外に出てこないよ〜と誤魔化して浅草見物に出かける事に。上野駅に荷物を預けて銀座線で雷門へアプローチ。去年の大晦日に来たときには一人だったせいか、眼も向けてくれなかったえびす屋の人力車の車夫(パンフレットには人偏に車)のお兄さんが、一目散に私達のほうへ向かってきて熱心に勧める。本当はひと目でお兄さんを気に入っていたので、すぐに乗りたかったんだけど少しだけ粘って値切ってみたが聞き入れてもらえず。いろいろと話を聞いて一時間コースを選択して乗り込む。五分で恥ずかしさを吹き飛ばして見せます！　というお兄さんの言うとおり、走り出したらすぐにハズカシさよりイイ気分の方が勝ってきた。隣では最初っからその気の弁天様が満足じゃ〜といった顔で辺りを眺めていた。

大通りを少し走ってから路地に入り、池波正太郎さんゆかりの喫茶店を眺め、浅草ロック(六区)を抜けて花やしきの横で記念写真。そして待乳山聖天で太っ腹の十一面観音様に心願成就の願い事をし、墨田公園を通って浅草神社横までとっても楽しい時間をすごす。一期一会を感じさせられた車夫の今野さんに感謝。とってもいい男で弁天様もお勧めしてましたぞ。

浅草の最後は蕎麦で締める。ゆずきりをメニューに見つけたので、熱燗とともに頂く。ゆずの香りがほんのりと漂ってなかなかおつなものでありました。弁天様はなんと蕎麦初体験。蕎麦湯もはじめてだったらしく、なにやら神妙な顔をしながら頂いておりました。

そしてこの夜は待望の白河オフ会。華やかな女性陣に押されたのか、幹事(だったらしい)のしおちゃんはレッドカードのハットトリック連荘で場を盛り上げてくれ、MujinaさんのレポートにあるようにB型代表のらくだ銀座ママさんと散財弁天様が次々に斬り捨てていくのを呆気にとられて眺めていたワタクシなのでありました。

なぜか来年早々に皆さん九州に来られる予定があるそうで、もしかして初めての九州オフ会が催されるかもしれませんね。今から楽しみです。

そして雨の中、幹事の本領を発揮したしおちゃんの先導で二次会へ。声を裏返しながら歌って(叫んで)いるところを激写してくれたMujina師匠、やっぱりあの写真はちょっと恥ずかしいですなぁ。
なんだかんだで午前二時の声を聞くまで盛り上がってしまい、翌朝は9時過ぎまで爆睡してしまいました。

眼が覚めるとキッパリと晴れてました。昨日の雨が嘘のようないい天気。風はあったけど暖かくて冬の東北とは思えないほどの陽気のなか、Mujina師匠とブリティッシュヒルズへと向かう。思いのほか高いところまで登っていくのに驚いていると目の前に大きな虹が現れて三人で感動して写真を撮る。

山の上は少し雨が降っていたけど、そのおかげで綺麗な虹を見ることが出来たので笑って許す。立派な建物と立派な家具に圧倒されつつもつい気分のよさに負けて、ソファーで靴を脱いで寛いでいるところを撮られてしまったのは全く気がつかなかった。

パブで迎え酒と称してエールを1パイント頂く。旨い。適度な苦味とコクがなんとも言わせぬ味でした。フィッシュアンドチップスもなかなかいけました。それにしても日本語を話してくれてもいいじゃな〜い！

山の上からナビの言うとおりに道を辿っていったらなんとも狭い断崖絶壁を抜けて今度は白河の関へ。某サイトの管理人様が好きなご当地モノを見つけたので写真を撮る。これは被り物系・果物類・桃に分類されるのでしょうか。

古い住居や当時の様子を再現した公園を散策し、これで前回の関宿に続いて関所マニアになりかけているのに気づいたところでリッキーに再会。一年半前に軽やかにジャンプをしていた彼はお昼寝中のところを起こされて迷惑そうな顔でしたが、代わりにティムが歓待してくれました。今度また自作のねこじゃらしを持っていくから待ってろよ〜

そして最後に待っていたのは季節外れの低気圧通過の為に大混乱を呈していた羽田空港。白河の駅を発つときに見た芭蕉氏の目線の向こうの曇り空を見たときに気付くべきだったのでしょうが、なんとまぁ怪我人が出るほど押し合い圧し合いで過去に経験がないほどの人数が大渋滞を起こしてあちこちで大声を上げている。

数時間待ってみたけど埒が明きそうにないので諦めてホテルを探してチェックイン。そしてこれを書いている次第。散財弁天様がちょっと調子に乗りすぎた様子なのでどうやってなだめようかと思案中。さて、明日は無事に飛ぶのでしょうか？

探したホテルは大崎駅の傍。写真は朝、部屋の窓から眺めた品川方面かな？　綺麗な青空が広がっていて東京もやるときはやるもんだと少し驚いた。部屋の番号が1111号室とここでもキリバンをゲットしてしまい満足の我々でありましたが、夜が明けても羽田は混乱したままの様子で午前中の便には乗れそうにないので早々に諦めて品川駅へ向かう。手元にある航空券はクーポンで購入していたものなので払い戻しが出来ないものだと思っていたのだが、イレギュラーなキャンセルの場合は現金で払い戻ししてくれるとの事。今年末で流れるマイレージをクーポンにしておいたのが思わぬ事で現金に化けてしまって大喜びなのであります。

新幹線が出来てから初めての品川駅。勝手がわからないながらも何とか博多までの指定を取ることが出来、朝飯代わりにコンコースでアンデルセンのパンを買い込んでのぞみに乗り込むが、混乱している空路の影響があるのかほぼ満席の状態。新大阪で乗り換えたレールスターもほとんど空席が見えないほどである。それにしても東海道新幹線は相変わらず西に行くほど良く揺れますなぁ。

最後に今回の散財弁天様の初体験を並べてみよう。まずは都道府県で東京・千葉・埼玉・栃木・福島・大阪。食べ物では揚げまんじゅう・蕎麦に蕎麦湯・とうもろこしの焼酎は気に入ったらしい。中でも強烈な印象だったのが『赤いきつね』の関東向け色黒バージョン。しょっぱくて黒くて怖いと申しておりました。関東の方ごめんなさい。そして乗り物では浅草の人力車。東北新幹線も初めてなら東海道ののぞみも初めて。もちろんレールスターも。あー国内線も初めてだったらしい。ちょっといやみに聞こえるけどB型と言うことで笑って許してやってくださいませ。

予定が一日延びるハプニングがありましたが、今回もまたいい出会いや新しい発見が盛り沢山の旅でありました。こんな我々に快くお付き合いしてくれた皆様に合掌してこの記録を終わります。そろそろ最寄り駅の小倉なんだけど今回は福岡空港に車を泊めているので、通過して博多まで行かなくちゃなりません。家に帰り着くのは日が暮れてからになりそうです。